今回は「テスト期間中でも受験勉強中でもダンスを辞めない方法」をお伝えしたいと思います。
定期試験の1週間前には「テスト期間」なるものが設定され,受験勉強の時期になれば「部活は引退」というシステムのため,何か勉強するためには「お膳立て」をされないとできないような雰囲気に学生や教師,保護者全体がなっています。
だから「テスト期間中はレッスンを休むし,受験勉強が始まるとダンスを辞める」ということが起こります。
はじめに言っておきますが,そういう人たちを責めるつもりはまったくありません。むしろ応援しています。
もう世の中がそういうふうになってしまっているので,それに抵抗するのは心理的にも物理的にも難しいでしょう。
それでも「ダンスを辞めたくない。でもテストでも良い成績をとりたいし,受験も失敗したくない」という方のために書いています。そして,それは「可能」です。
「両立は悪」という思考をやめる
まず日本人の多くが陥っている「両立は悪」という考えをやめてください。例えば「受験に集中するために他のものは断ち切る」とか「両方やれば中途半端になる」という思考です。
これには科学的な根拠がまったくありません。多くの人の勝手な「思い込み」,また大人の都合です(子どもを管理したいという)。
例えば,受験勉強を始めると多くの人は運動(部活とか習い事とか)をやめます。その運動をやめた時間を勉強に充てようという考えです。
ですが,これは効果が出ないことがわかっています。運動をやめた時間を勉強にあてると成績が上がるという思い込みがあると思いますが,実験や研究によってこれは否定されています。
ようするに運動をやめてその分勉強時間を増やしても成績は上がらないことのほうが多いということです。そして正解は「勉強と運動の両立」なのです(実際に運動を続けると脳の機能は上がり,成績はあがる)。
まずこの「両立するよりも集中」という思い込みをやめてください。
ラストスパート思考をやめる
「テスト期間」というシステム自体,悪い風習だと思います。ようするに「テストの前だけ必死に勉強して,成績だけ良ければ良い」というのを学校全体が,もっと言えば日本全体が容認しているということです。
これはダンスの練習でも言えます。イベントや発表会になるとみんな必死で練習しますし,レッスンに通います。そして,とりあえず振付を覚えて,人前で踊れて,楽しかったから良かった,そして,発表会が終わったらまた練習しなくなる,という流れです。学校の定期テストの習慣と同じですね。
これらは全て「ラストスパート思考」だと思っています。ようするに締め切りまで余裕があるときは仕事に着手せず,締め切りが近くなってきたらラストスパートをかけるように仕事をする。だけど結局間に合わない,もしくは間に合ってもクオリティが低い,という流れ。多くの人が心当たりがあると思います(もちろん僕も)。
経験的にラストスパート思考で上手くいった試しがありません。表面上は上手くいったように見えますが,長い目で見て結局積み上がってないので,あとから血肉になってないことがわかるのです。
テスト期間や受験勉強期に勉強したことってあとに残ってますか?残ってないでしょ?急激に得た知識なんてそんなものです。急激に痩せると必ずリバウンドしますが,それと同じことなのです。
勉強を習慣にする
ではどうすれば良いのかというと,結局「勉強を習慣にする」ということ以外にありません。最終的に習慣の話に落ち着きます。
最高の理想は毎日少しずつ勉強して,テスト期間中は勉強時間をちょっとだけ増やす,調整する,最終確認する,程度のことで終わらせることです。
習慣化についてはオススメは「毎日1分でいいから勉強する。ただし,毎日勉強する」です。詳しくはこちらの記事を読んでください。

逆説的ですが,勉強を習慣化すると,他のやりたいことができるようになります。ダンスをやめたくない人はダンスを続けることができるようになります。もちろん他の楽しみでもかまいません。
習慣化は時間がかかります。習慣化することの難易度によりますが,平均で66日,ながければ100日以上はかかります。今すぐに始めましょう。
まとめ
今回は多くの人が持っている思い込みと思考のクセを改善することで,ダンスをやめなくてもテストで良い点が取れるし,受験も受かるよ,という話をしました。
結局は「自分の人生をコントロールできるかどうか」です。両立ができないとか,ラストスパート思考の人は自分の人生をコントロールできていません。大きな流れに思考停止で依存しています。
そこに気付いて少しだけ実行するだけでも大きく人生は変わっていきます。何か強く望むことがある人(ダンス辞めたくないとか)がある人は実践してみてください。