【学生向け】集中力をコントロールするための簡単にできる10個の方法
- ついついスマホの通知が気になって勉強に集中できない
- 集中してたと思ったらすぐに疲れてしまう
- できれば少ない時間だけ集中して勉強したい
「集中力がない」というのは,現代の人たちには共通の問題です。
スマホの普及により,1つのことに集中する力が落ちてきて,金魚の集中力よりも低くなったというデータもあるくらいです。
集中力があると,短い時間でも効率的に勉強することができます。
当たり前ですが,集中力はあったほうがいいのです。
この記事では,学生ダンサー向けに簡単にできる集中力をコントロールする方法を解説します。
この記事を読んで実践すれば,集中力を発揮し,今までと同じ1時間でもこなせる勉強量が増えるはずです。
集中力コントロールは大きく分けて2つある
集中力をコントロールするためには,大きく分けて2つのことを考えるべきだと思います。
- シングルタスク:1つのことだけに注意を向ける
- リカバリー:集中力が落ちてきたら回復させる
マルチタスクは頭が悪くなる最悪の勉強法
現代人はマルチタスク(同時に複数の作業をすること)をしているせいで集中力が落ちています。
同時に複数の作業をするということは,効率が良さそうに感じます。
ところがマルチタスクよりも,シングルタスク(1つのことだけに集中する)のほうが効率がいいということが研究によりわかっています。
マルチタスクのデメリットは以下のとおりです。
- 生産性40%ダウン:マルチタスクをすると生産性が40%も下がると言われています。問題集10ページできるはずの能力があるのに,6ページしか進まないということです。
- 作業時間が50%長くなる:マルチタスクをすると,シングルタスクにくらべて作業時間も50%長くなる(1.5倍になる)と言われています。本当は40分で終わる宿題が1時間かかってしまうということです。
- 作業ミスが50%増える:マルチタスクをすると,作業ミスも50%増える(1.5倍)と言われています。100点とれる簡単なテストでもケアレスミスで66点しか取れなくなるという計算です。
- IQが15ポイント下がる:極端なマルチタスクはIQが15ポイントも下がるそうです。これはタバコや大麻が脳に与える影響の3倍以上です。
- マルチタスクで覚えたことは,長期記憶へ保存されない。
マルチタスクは絶対にやってはいけない勉強法なのです。
集中力はもともと長時間続かない性質がある
「長時間集中できなくて困っている」という悩みもよく聞くのですが,もともと集中力は長時間続かないという性質を持っています。
大昔の人間は長時間何かに集中していると,猛獣に襲われる可能性があったからです。
かなり訓練された人でも集中力は4時間くらいしか集中できません。
訓練してない一般人なら10分の集中もできないと思ってください。
ではどうすればいいのかというと,こまめに休憩をとり集中力を回復させていくしかないのです。
集中力はスマホの充電と似ています。
朝はフルなのですが,1日を過ごしていくとどんどん減っていきます。
学校が終わったときにはほとんど残っていません。
しかし,こまめに休憩をとり集中力を回復させるということをやっていると,減り具合は軽減されいています。
結果,1日の集中できている時間を考えると,長時間集中できたということになるのです。
シングルタスクができるようになるための6つの方法
ではまずシングルタスク,1つのことだけに注意を向けることができるようになるための方法をいくつかご紹介します。
机の上を片づける
まず1番簡単に実行できるのは「机の上を片づける」ことです。
机の上にはできるだけ勉強するもの以外は置かないようにしましょう。
片づけるのが面倒なら,大きめの箱にとりあえず不要なものを入れて,フタをしてください。
これだけでも集中力はアップします。
スマホを視界から消す
机の上にスマホが置いてあるだけでも集中力が落ちてしまうというデータがあります。
なのでスマホは視界から消しましょう。
机を片づけるときに不要なものと一緒に箱に一時的にしまっておくことをオススメします。
隣の部屋に置いておくとかでもOKです。
そのときは通知は消しましょう。
アイビー・リー・メソッドでやることをあらかじめ決める
勉強するときに「何の勉強をしようか」と迷っていると,そこで集中力は消耗してしまいます。
あらかじめ今日やるべきことを決めておくことをオススメします。
やることを決めるときは「アイビー・リー・メソッド」を使うといいでしょう。
アイビー・リー・メソッドは以下の手順で行います。
- 夜,明日やることを6つ書き出す
- その6つの優先順位を決め,数字を振る
- 次の日,その数字の順番どおりに作業する
- 全部できなかったとしても気にしない
- ①に戻る
前日にやるべきことを決めているので,勉強するときに迷いがなくなり,決めたこと以外はしないというルールなのでしっかりとシングルタスクになっています。
僕が生徒に教えて評判がいいテクニックの1つがこのアイビー・リー・メソッドです。
ポモドーロ・テクニックで集中する
ポモドーロ・テクニックは有名なので知っている人も多いかもしれません。
これは25分の集中と5分の休憩を繰り返すというテクニックです。
25分のアラームをセットし,勉強します。
アラームがなったら5分の休憩,これを繰り返していくのです。
「集中力は長時間もたない」という話をしましたが,ポモドーロ・テクニックは強制的に休憩をするので,あまり疲れることなく長時間勉強ができてしまいます。
アラームを使うときはできるだけスマホのアラームは使わないようにしましょう。
安くてもいいのでキッチンタイマーみたいなものを買ってください。
ちょっとした用事はバッチ処理で終わらせる
集中して勉強をしていても,ふと「先輩にLINEを返さないと」とか「チョコレート食べたいな」とか,どうしても頭の中に思い浮かんでしまいます。
しかし,思い浮かぶたびにいちいち対応していたら,集中は途切れて,また再起動するまでに時間がかかります。
このような細切れの用事は,あとからまとめてやってしまいましょう(バッチ処理)。
例えば「先輩にLINEを返さないと」と思い出したら,メモ帳にメモってください。
メモし終えたらすみやかに勉強に戻ってください。
静かな場所で勉強する
勉強するときは,できるだけ静かな場所でやってください。
インプットする,何かを覚えたりするときは,なるべく無音のほうがいいです。
(逆にアウトプット,アイデアを出したりするときはちょっと雑音がするくらいがいいと言われています)
静かな場所を探すのが難しい場合は,ノイズキャンセリングイヤホンなどを使うといいでしょう。
ちなみに「音楽を聴きながら勉強すると集中できる」という人がいますが,ほとんどの場合は「テンションが上がっているから集中できていると勘違いしている」だけです。
音楽を聴かずに勉強する場合とくらべて,吸収できる知識の量が少ないので注意してください。
リカバリーするための4つの方法
次にリカバリー,集中力を回復させるための方法をいくつか紹介します。
15分に1度は立ち上がる
勉強に集中していても,15分に1度は立ち上がるようにしましょう。
さまざまな研究から,人は15分以上座っていると認知能力も集中力も低下することがわかっています。
本当はスタンディングデスクを使って,立ったまま勉強するのが理想ですが,なかなか難しいと思いますので,15分に1度は立ち上がることを心がけてください。
軽い運動をする
軽い運動をすることで集中力を回復させることができます。
20分の軽い運動をしたあとの3〜4時間は集中力は高まるそうです。
集中できないなと感じたら,運動をしてみてください。
それこそダンスなんかはすごくいい運動になると思います。
ダンスができない状況であれば,散歩するくらいでもOKです。
外に出て5分でもいいから散歩してみてください。
スッキリしてまた勉強に向かうことができます。
水を飲む
水分の不足は集中力や記憶力を低下させます。
身体から2%の水分が失われると,一気に集中力が低下するそうです。
勉強するときはペットボトルの水を用意しておいて,こまめに飲むのがいいでしょう。
目安としては1〜2時間にコップ1杯くらいの水分を補給してください。
もちろんもっと多くても問題ありません。
ジュースとかをたくさん飲まないようにしましょう。
仮眠をとる
どうしても疲れて集中できない場合,仮眠をとるのもいい方法です。
まずは20分くらい寝る習慣を身につけるといいと思います。
ただ寝過ごしてしまう危険性もあるので,アラームをかけてしっかりと起きるようにしてください。
休みの日なんかに昼寝をする練習をするといいかもしれません。
まとめ
集中力を発揮する方法はたくさんあるのですが,今回は学生でも簡単に取り組めるような方法をピックアップして紹介しました。
まず大事なことはシングルタスク,1つのことだけに注意を向けて勉強をすることです。
そのために,誘惑を目の前からなくし,勉強する内容をあらかじめ決めておいて,タイマーをかけて集中して終わらせてください。
また集中力が切れてきたら,軽い運動をしたり,水分を補給したりして回復させるようにしてください。
このことを意識して実践していくと,少しずつ集中できるようになってきます。
集中力は勉強以外にも役に立ちますし,これからの人生でずっと役に立つスキルになります。
参考文献
- メンタリストDaiGo「自分を操る超集中力」かんき出版 2016年
- デボラ・ザック「SINGLE TASK 一点集中術」ダイヤモンド社 2017年
- フランチェスコ・シリロ「どんな仕事も『25分+5分』で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門」CCCメディアハウス 2019年