【スペーシング】効率的に覚えるためのベストな復習タイミングと頻度を解説
- 検索練習は「忘れかけたとき」に行うのがいいということがわかった
- でも忘れかけたときってよくわからない
- 分かりやすくて覚えやすい復習のタイミングってないの?
このブログでは効率的に勉強するために「検索練習」という勉強法をオススメしています。
その検索練習ですが,忘れかけたときに行うのがいいと言われていますが,確かに「忘れかけたとき」ってよくわかりませんよね。
この記事では,検索練習に必要な「復習の間隔」について解説します。
この記事を読めば,ベストな復習のタイミングと頻度がわかり,より効率的に勉強することができるようになるでしょう。
スペーシングとは間隔をあけて練習すること
効率的に勉強するためには,復習の間隔をあけることが重要です。
このように間隔をあけて練習することを「スペーシング」と言います。
スペーシングは本当に効果があるの?
スペーシングは本当に効果があるのかを調べた研究があります。
南フロリダ大学が218名の学生を対象に行った研究です。
学生を以下の2つのグループに分けます。
- 1週間で10個の問題を終わらせる
- 2週間で10個の問題を終わらせる
もちろん勉強の時間と総量は同じにしています。
4週間後にテストを行ったところ,2週間グループの正解率は64%,1週間グループの正解率は32%でした。
また知識を忘れてしまう量を比較すると,2週間グループはマイナス6%,1週間グループはマイナス43%だったそうです。
要するに短期間で知識を詰め込むと成績も下がり,記憶の定着も弱いということなんです。
スペーシングのメリットとデメリット
スペーシングのメリットは知識が残ること,そして,その持続時間がとにかく長いということです。
逆に言えば,人間は短時間で知識を詰め込み,その知識を忘れないことが苦手だということです。
デメリットはやはり時間がかかるということ。
人間の心理としてはやはり,1日でたくさんの知識を覚えてて,それをできるだけ忘れないことを期待しています。
しかし,残念ながら人間の脳がそういうふうにできていないのです。
これは諦めるしかないでしょう。
それならこのスペーシングという技術をフル活用するべきです。
ちなみにスペーシングには知識を覚えるだけでなく,応用力も高まると言われています。
スペーシングは1対10の配分で行うのが理想
スペーシングは1対10の配分で行うのが理想と言われています。
例えば30日後にテストがあるのであれば,3日ごとに復習をするようにします。
200日後にあるとしたら20日ごとに復習をするようにします。
目標までの期日から逆算してスペーシングの配分を決めます。
期日が長ければ長いほど,スペーシングの間隔は長くなります。
面倒くさい場合は2日後に復習する
1対10の配分でスペーシングを行うには,エクセルなどで管理しないといけません。
正直それをするのは面倒くさいですよね。
また理想的な配分はあるものの,大きな差は出にくいとも言われています。
面倒くさくなってまったくやらなくなるよりは,最初はシンプルにして続けるほうがいいので,まずは「2日後」に復習すると覚えてください。
5月5日に勉強した内容を5月7日に復習するというイメージです。
スペーシングの間は別の勉強をする
スペーシングの間,ようするに間隔をあけている間は何をすればいいのかというと,好きなことをすればOKです。
ただまったく何もしないと勉強は進んでいかないので,新しい内容を勉強するといいでしょう。
5月5日に数学の問題集を5ページしたとします。
5月7日以降に同じ内容を復習するのですが,5月6日には5日にやった内容とは違う内容をするか,別の教科をしたりします。
ちなみに僕はダンスの振付を覚えるときにスペーシングを使います。
複数のジャンルの振付を同時に覚える必要があるので,逆にスペーシングをやりやすかったりします。
まとめ
効率的に,長期的に知識を忘れたくないのであれば,スペーシングを勉強に取り入れてください。
- 短期間で知識を詰めこもうとしない
- 勉強したら,その内容を丸1日は寝かせる
- 寝かせている間は別の勉強をする
- 慣れてきたら1対10の間隔で管理する
最初やってみるとかなり面倒に感じるかもしれませんが,慣れてくると知識を寝かせている感覚が病みつきになるくらいです。
参考文献
- メンタリストDaiGo「最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法」学研プラス 2019年
- 星友啓「脳科学が明かした! 結果が出る最強の勉強法」光文社 2021年
- 竹内龍人「実験心理学が見つけた 超効率的勉強法」誠文堂新光社 2014年