・将来やりたいことが見つからない
・これといった目標がない
・打ち込めることがない

人生において，このような悩みを抱えたことがない人はいないでしょう。 人はなぜこのような悩みを抱えてしまうのでしょうか。

原因は1つではないと思いますが，私が思うに，多くの人が「自分にはこれができる」という自信を持てるスキルがないからではないでしょうか。

スキルがないということは，選択肢が少なくなるということです。

例えば，パソコンを使うスキルがある人は，事務の仕事に就ける可能性が高くなりますが，パソコンをまったく使えないという人は事務の仕事につくのは難しいと思います。

英語を話すことができる人は海外で仕事に就けるかもしれませんし，通訳や翻訳の仕事にも就けるかもしれません。しかし，英語をまったく理解できない人はこれらの仕事に就くという選択肢すら思い浮かばないと思います。

ダンスが踊れる人は，世界中を飛び回るダンサーになれるかもしれませんし，インストラクターとして人に教えることもできるでしょう。しかし，ダンスが踊れない人はダンスというものに触れることすらないでしょう。

「やる気というものは最初からあるものではなく，行動していると自然とやる気が出てくる」という話を聞いたことがあるかもしれません。

やる気があるから行動するのではなく，行動してみたらやる気が出てくるというのが人間の性質です。

それと同じで「やりたいことがない」という人はもしかしたら「できることが少ない」ということなのではないでしょうか。

もしそうであるならば，できることが増えれば「これがやりたい！」と自然に思えるようになります。

エルンフォではレッスンに来てくださった生徒の皆さんに「スキルを身につけることができる人」になって欲しいと考えています。

ストリートダンスの動きのほとんどが，日常生活からかけ離れたものです。ようするに誰もが「練習」をしないと身につけることができません。

上達するスピードは人によって違いますが，正しい練習をコツコツと積み上げていけば，必ず上達することができます。

エルンフォでダンスを習うと「できなかったことができるようになる」という小さな経験と成功を山のように積み上げることができます。

「できないことができるようになる」。それは「生きる力」であり，エルンフォ風に言うならば「生きるスキル」です。

その生きるスキルを身につけることで，自信に繋がります。

自信とは「困難があっても自分の力で乗り越えられる」ことであり「すべてがなくなってもまた1からやり直せる」ということです。

ストリートダンスを学ぶことでこの「自信」を身につけて欲しいというのが私たちの願いです。

ではエルンフォでは，具体的にはどのようなカリキュラムでレッスンを行っているのかを説明します。

①成長マインドセット

「成長マインドセット」という言葉はあまり聞きなれないかもしれません。成長マインドセットとは「努力次第で人間は成長できる」という考え方です。

対して「人間の能力は生まれつき決まっている」という考え方のことを「硬直マインドセット」と言います。

成長マインドセットを持つ人は，努力が楽しいと感じれる人です。失敗を恐れず，難しいことにも挑戦できます。成長することがその人の喜びとなります。

硬直マインドセットを持つ人はその逆です。失敗を恐れ，簡単なことにしか挑戦しなくなってしまいます。ズルをしてでも自分の能力を照明することがその人の喜びとなります。

エルンフォでは，生徒の皆さんに成長マインドセットを持ってもらうように指導しています。

具体的な方法としては，いろいろあるのですが，能力を褒めるのではなく，努力を褒める指導を行っております。もう少し具体的に言うと「選択と戦略を褒める」ということです。

これにより，難しいことにも挑戦できるマインドを養っていきます。

②スキル習得

レッスンは「スキル習得」の場となります。ストリートダンスを指導することを通して，できなかったことができるようになる成功体験をたくさん積んでもらいます。

具体的なやり方もいろいろあるのですが「スモールステップ法」を意識して指導を行っております。

いきなり大きな課題に取り組むのではなく，階段を1段ずつ昇っていくイメージ（スモールステップ）で基礎基本からしっかりと指導しています。

③経験を積む

スキルを身につけるだけでなく，それらを発表する場も設けています。エルンフォでは年に1度（12月）に発表会を行っております。ここで普段の練習の成果を発揮してください。

またもっとダンスが上手くなりたいという子には，選抜チームの編成や個人的な活動（ダンスバトルなど）の支援も行っています。

①＋②＋③＝自信

「成長マインドセット」を養い，「スキル」を身につけ，「経験」することで自分のものにしていく。このサイクルを繰り返していくことで，人は「自信」を身につけることができます。

自信を身につけることで，これからの人生で何か困難が待ち受けていたとしても，自分は必ず乗り越えることができると思えるようになります。

1つ注意していることは，こちらが教え込むことをしすぎると，学びが受け身になるということです。それでは自分の力で達成したと思えなくなり，自信は身に付きません。

よくある「指導する者とされる者」という関係ではなく「学ぶ者と学びを助ける者」という関係性で接することにより，生徒は自分の力でスキルを身につけたという自信に溢れるようになると考えています。