考察

ワークショップの活かし方

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今回はワークショップとかレッスンで自分が学んだことを自分の血肉にする方法を解説したいと思います。

これいろんなインストラクターの人からよく聞くんですけど「あの人のレッスンとかワークショップ行っても難しすぎて自分が活かしきれない。だから行かない。」って言われるんですよ。

 

確かに自分が学んだことを自分の血肉にできる人って少ないです。学校教育って義務教育で9年間,高校いったら12年間,大学いったら16年間。こんなに学んでいるはずなのに,学校で学んだことが活きてる人って絶対に少ないでしょ。

多くの人は学びのシャワーは浴びてるだけで,バケツに溜めようとしないわけです。このバケツの溜め方を知らない,その先の溜めた水の使い方の知らないだけなんです。で,おそらくそれって学校教育で学ばないんですよ。

 

なので僕がやってる知識の扱い方を解説しますね。

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「メモの魔力」から「ファクト⇒抽象化⇒転用」というフレームワーク

まず以前にも書いたことがあるのですが「メモの魔力」という本の中に出てくる「ファクト⇒抽象化⇒転用」というフレームワークです。

これをダンスワークショップに適用すると,学んだことは「ファクト(事実)」です。振付でもステップでもそれは学んだ事実です。

 

抽象化はその学んだことを「一般化する」作業です。例えば,「クラブ」というステップを習ったとします。習って終わる人はこのクラブというステップができるようになるだけで留まります。

クラブを抽象化すると,「かかととつま先を使ってるステップだ」となります。

 

そして「転用」。転用は「かかととつま先を使うって他にどんなことができるかな?」と違うステップを自分で作り出すということです。

「クラブ⇒かかととつま先を使うステップ⇒ハッピーフィート」というような感じですね。

 

Qumaさんだったら,僕が磨公部主の振付のときに「トレイン」というステップを教えたのですが,それを応用してサイドに振ったり,前後に振ったりしてましたね。僕が「横とか前とかもできますよ」とか一言も言ってないです。

僕がよくやるのは,SHUNさんの大人数でのチームの振付があるのですが,それを観て楽しむだけではなく,「ここは後列の人は同じことを繰り返してるだけで,前列の人は途中でやること切り替えてるな」と文章化してみることです。そして,それを自分の作品でも使ってみるわけです。振付を真似するというわけでなく,抽象化して転用しているだけです。

 

これをすると例えば自分のジャンルではないワークショップを受けたとしても,自分のダンスに活かすことができます。僕がSHUNさんのヒップホップのワークショップを受けて学んだことは,レッスンの進め方から,他ジャンルへの応用まで,幅広く転用しています。

 

発行部数36万部。2019年上半期ビジネス書ベストセラー1位の本です。


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難しい言葉もなく読みやすいですよ。

「鋼の錬金術師」から「理解⇒分解⇒再構築」

上記の「ファクト⇒抽象化⇒転用」とまったく同じと言っても良いと思いますが,マンガ「鋼の錬金術師」にも「理解⇒分解⇒再構築」という言葉が出てきます。おそらくこちらのほうが言葉としては理解しやすいのかと思います。

理解したことを分解してみて,それを再構築する。本当にそのまんまです。

 

世界累計売上部数は7000万部超え。「るろうに剣心」や「銀魂」よりも売れてるマンガです。


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どちらにも共通しているのは「主体的な学び」であるということ

上記の2つのフレームワーク,どちらにも共通しているのは「主体的な学び」であるということです。

学校の授業や普通のワークショップとかだと「ファクト」や「理解」の段階までしか面倒みてくれません。

その先の「抽象化」や「分解」は自分でやるべきこととされています。でもそれは,学校も,親も,多くのインストラクターも教えてくれません。

 

だから「抽象化」とか「分解」をさせてくれる先生のところには行ったほうがいいですよ。だってこういうことをしっかりと教えてくれる人は,「自分が教えなくてもやっていける人間」を育てることと同じですから。ほとんどの大人は「自分がいないと困るだろ」というような教え方しかしてませんから。

 

抽象化や分解ができるようになると,おそらくほとんど自然に「転用」や「再構築」の段階まで進むことができると思います。

取り組む時間は確保しないといけない

あと1つ,当たり前のことですが非常に大事なことをお伝えします。学んだことを抽象化したり,分解したりする作業をする時間は確保しないといけません。

当たり前のことですが,おそらく「ワークショップに行ってもそれを活かせない」という方はその時間を確保していません。

 

僕は「運動をすると頭が良くなる」という主張をしています。そういうことを言うと「うちの子,運動してるんですけどテストの成績が悪いんですけど」と言われることもあるのですが,それは勉強する時間を確保していないからです。

これらはまったく同じことです。つまりせっかく良いものを持ってるけど使ってない,「宝の持ち腐れ状態」なのです。さすがに何も取り組まずに何かを習得できるということはあり得ません。

なので,上記で伝えた方法を試してみる時間を確保することは必須です。

まとめ 〜主体的に取り組むことが1番〜

このブログでも何度も伝えているのですが,まずは「主体的な学び」が1番大事です。だからワークショップ受けてるだけで自分のダンスに影響があるとか思わないほうがよいです。

「良い仕事をしていると勝手に噂が広まって口コミが広がる」と同じくらい言ってることがおかしいです。そういうことが可能なのは世の中のごく1部の人間だけです。

まずは自分が変わろうとしていろいろ試してみることが重要です。そして試すということ自体がすでに「主体的な学び」なのです。

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ABOUT ME
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鳥取ダンススクールエルンフォ代表
鳥取市でストリートダンスを教えています。
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