考察

上手くなるためのロードマップ

an

ダンスが初めての方にとって「どういうルートを進めば上手くなるのか」という見通しがある程度つくということは必要なことだと思います。

学校教育では,全国共通のカリキュラムがあり,教科書があり「これをやっておけばとりあえず就職はできる」という見通しがつきます。

しかし,ダンスにはそういうものがありません。

 

成功した人の話を聞いても,それはあくまでその人だったからということが多く「こういうルートで進めば絶対に上手くなる」というのを示すのは難しいです。

ですがある程度守ったほうが良い手順や練習量などは,科学的根拠があったりもします。

 

ということで,今回はそんな科学的根拠に基づいた方法で,エルンフォで応用するとどうすれば良いのか,最初はどんなレッスンを受けて,どれくらい受けてから次のレベルに行くのか,もしくは増やすのか,という「手順」をお伝えしたいと思います。

 

初めに言っておきますが,必ずしもこのルートで進まなければいけないわけではありません。人によって変わってくることが大いにあるので,このルートを基準にしつつ,自分でいろいろと試すのが最善手です。

スポンサーリンク

最初は週1日からスタート

まず1番大事な方針ですが「小さく始めて大きく育てる」ということです。

上達するのに必要なことは「継続すること」,ようするに習慣化です。しかし,人間は大きな変化が嫌いな生き物です。急に今までの生活と大きな変化をしようとすると拒絶反応を示します。

 

「やる気があります!ダンス上手くなりたいです!」と言って入ってきて,いきなりフリーパスからスタート,しかし,急にモチベーションが下がり,けっきょく2ヶ月もたたないうちに来なくなったという人はが実はけっこういます。

もちろん逆もいます。いきなりフリーパスで始め,どんどん上手くなる人もいます。ようするにこれが「人それぞれ」という意味です。

ただ統計的に数が多いのは前者です。ちなみに僕も前者です。何かやりたくなっていきなりいろいろ手を付けるんだけど,気付いたらやめてます。

 

ということで,やる気があるときだからこそ,最初の1歩は最小の1歩でいきましょう。

【年齢別】最初におすすめクラス

■中学生〜大人 初心者クラス

始めての方には初心者クラスがおすすめです。

 

■小学4〜6年生 初心者クラス(またはハイジュニアクラス)

技術的には初心者クラスのほうが難易度低いですし,ゆっくり進むのでおすすめです。ただたまに大人と混じってやるのが苦手な小学生もいるようです。その場合はハイジュニアクラスでも良いと思います。

 

■小学1〜3年生 ジュニアクラス1

■4〜6歳 キッズクラス

慣れてきたらレッスンの難易度を上げる

慣れてきたら次はどうすれば良いのでしょうか。ぱっと思いつくのは「レッスンを増やす」という選択肢と「レッスンの難易度を上げる」という選択肢でしょう。

ここで優先するべきなのは「レッスンの難易度を上げる」ということです。

 

上達するには「負荷(ストレス)」が必要です。ようするに「ちょっと難しい」「ちょっとついていけない」というレベルのレッスンが良いです。

慣れてきて,それなりにレッスンについていけるようになったら,そのまま数を増やしても上手くはなりにくいでしょう。それよりも同じ時間で良いのでレッスンの難易度を上げてください。

 

レッスンの難易度を上げるタイミングですが,次のように考えてみてください。

・レッスンの内容が物足りなくなってきたら
・同じレッスンを半年〜9ヶ月続けたら

【年齢別】次におすすめクラス

■中学生〜大人 ヒップホップ1

■小学4〜6年生 ハイジュニアクラス

■小学1〜3年生 ジュニアクラス1

■4〜6歳 キッズクラス

小学生以下の場合はこの時点ではまだ変更しないほうが良いかと思います。

さらに慣れてきたらレッスンを増やす

難易度を上げたレッスンに慣れてきたら,ここでようやくレッスンを増やしてみます。

ここまでを丁寧に行っていると,運動する習慣がかなり身に付いたと思いますし,時間は変えずに内容を濃くするという原則もなんとなく身体で理解しているかもしれません。ここまできて初めて増やしてみてください。

【年齢別】次におすすめクラス

■中学生〜大人 ヒップホップ1+ロッキング1(ヒップホップ2)

自分がやりたいジャンルが定まっていないのであれば,最初はいろいろ経験したほうが絶対に良いので,ヒップホップ+ロッキングで良いと思います。

ヒップホップが好きならヒップホップ2でもOKです。

 

■小学4〜6年生 ハイジュニアクラス+ロッキング1

ハイジュニアクラスは基本的にはキープしつつ,ロッキング1を増やすことをおすすめします。

 

■小学1〜3年生 ジュニアクラス1+ジュニアクラス2

ここで初めてジュニアクラス2(ロッキング)を増やすとさらに上達すると思います。

 

■4〜6歳 キッズクラス

エルンフォでは4〜6歳を対象とした他のクラスがありません。申し訳ありません。

最終的に週4日まで増やす

週2日でもある程度は上手くなりますので,そこまででOKでしたらぜひ週2日のペースを続けてみてください。

 

ここからはもっと上手くなりたい人向けです。最終的にはレッスンを週4日以上に増やしてください。

週4日には理由があって,物事を習慣化するには,週4日以上やったほうが圧倒的に習慣化の成功率が上がるからです。

週3日で何かを続けた人と,週4日何かを続けた人とでは,圧倒的に習慣化の達成率に差が出ます。

またそれはそのまま実力の差にも相関があると感じています。

 

どのタイミングで増やすかは,上記に書いたことを参考にして,記録をつけながら試してみてください。たぶん週2日に増やすのに費やした時間よりも早く週4日まで増やせると思います。

ただ最初は1日に2レッスン受けずに,1日1レッスンは守ったほうが良いと思います。1日に長い時間練習するよりは,練習の頻度のほうが大事です。

 

一応エルンフォのカリキュラムとしては,火〜金までレッスンを受けると,まんべんなく学べるようになっています。

家で練習するのは最初は15分で良い

ここまではレッスンの受け方についてお話してきました。

ただレッスンは基本週1日です。本来これだけでは何かを習得するというのは難しいです。レッスンで習ったことを家で復習する必要があります。

 

おそらく多くの先生は「1日1時間とか2時間練習しなさい」というようなことを言うかもしれません。

学校の勉強でも「学年+1時間(中学3年生だったら4時間)しなさい」と言われたことはあるのではないでしょうか。

もちろん最終的には1日4時間くらいは練習とか勉強できたほうが理想です。しかし,いきなりこれをやれと言われても絶対に無理です。

 

最初にも言った通り,人間は大きな変化を嫌います。今まで練習時間がまったくなかったのに,1時間も練習しろというのは無理です。

実際に,初心者のころ,モチベーションが高い状態で,1〜2時間練習しても,ストレスに負け,練習が続かない人がほとんどだという研究結果が出ています。

現在トッププレイヤーのピアニストだったり,チェスプレイヤーだったり,その他アスリートを調べた研究でも,初心者のころは「1日15〜20分」の練習しかしてなかったと言われています。

そして,これを続けていき,最終的に1日に最大でも5時間くらいの練習時間に増やしていっているのです。

 

僕も今まで絶対に「1日2時間練習しろ」って言ったことはありません。僕が言うのはいつも「とりあえず振付覚えてきてね」とか「1日15分くらいやれば2週間くらいでできるようになると思うよ」というふうなことしか言ったことがありません。

15分だけ練習して切り上げたら「え?それだけ?」と周りの人は言うかもしれませんが,無視してください。

 

ちなみに僕はダンスの練習はもちろん毎日しているのですが,最近「タイピング」の練習を始めました。パソコンのキーボードを見ずにすばやく入力するというアレです。

その際も,上記のルールを守って,15分間タイマーをかけて集中して練習しています。そしてタイマーがなったらすぐにやめます。

まとめ

大事なことですので,ぜひ何回も読んで覚えて欲しいと思います。

基本的な原則は「小さく始めて大きく育てる」です。

そして「最初の1歩は最小の1歩」です。

 

あと1つ,上達を焦らないでください。上記のことを守って継続していれば時間はかかると思いますが,必ず上手くなります。

Twitterからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
Facebookでのコメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
スポンサーリンク
ABOUT ME
an
an
鳥取ダンススクールエルンフォ代表
鳥取市でストリートダンスを教えています。
記事URLをコピーしました