エルンフォの理念を考え続けてたら,やっとしっくりくるのができた
エルンフォが活動するにあたって,まずは理念があり,その理念に沿った活動や指導をしたいとずっと考えていました。
エルンフォの理念である「生きるスキルを身につける」はけっこう前に決めていたのですが,それを支える柱というか,もうちょっと具体度を落とした項目がずっとしっくりきてなかったんですよね。
ちなみに去年(2023年)の頭に作成していたのはこれ。
これはこれで悪くはないんですけど,ずっとしっくりきてない感じでした。
で,2023年もいろんな本を読みましたが,「これだ!」っていう本に何冊か出会えまして。
それでできたのがこちら。
ちょっと解説しますね。
理念:生きるスキルを身につける
エルンフォの理念は「生きるスキルを身につける」です。
エルンフォに通ってくれた生徒には,世の中がどう変化しようと,適応しながら自分の力で生きていって欲しいといつも思っています。
もちろんダンスの道を志してくれたら嬉しいですが,そうでなくてもエルンフォで学んだことが役に立てば,こんなに嬉しいことはありません。
僕も24歳からこの仕事をしており,会社から給料をもらうという生活を16年以上していません。
雇用されている場合,その会社の経営が傾いたりすると自分の身にも危険がおよびます。
そして仮に解雇され,世の中に放り出されたときに生きていけるのか。
僕はその生きていける方法をダンスを通して伝えたいと考えています。
理念を支える2つの柱
そして,その理念を支える2つの柱が
- Performance:実力
- Network:社会的なつながり
です。
世の中には,ルールがはっきりしているフィールドとあいまいなフィールドがあります。
例えば,学校のテストなんかはルールがはっきりしていますよね。
いい点数をとれば優等生,いい高校や大学に進学できます。
スポーツだと陸上の短距離なんかは,100m9秒みたいな感じで誰が見ても判断できる正確な指標があります。
このようなルールがはっきりしているフィールドでは,実力があればあるほど成功しやすくなります。
対してダンス,とくにストリートダンスはルールがあいまいなフィールドです。
実力が必要なことは間違いありませんが,実力があるからといってそれが結果につながるわけではありません。
なぜならダンスへの評価は非常にあいまいだからです。
また実力があっても,評価者(例えばバックダンサーにキャスティングするプロデューサー)に知られてなかったら,バックダンサーの仕事にありつくことはおそらく不可能でしょう。
というように,ルールがあいまいなフィールドでは実力もさることながら「社会的なつながり」がより重要なのです。
で,今の世の中って,どっちかというと「ルールがあいまい」になっている気がしませんか?
「いい大学にはいったらもう将来は安泰」とは言えなくなってきましたよね。
ダンスの世界って,この世の縮図のような気がしています。
だからダンスを学び,ダンス界に積極的に関与していると,社会に出るリハーサルは終わらせてることになると思うのです。
具体的に何が必要なのか?
「じゃあそのルールがあいまいなフィールドに適応するには具体的に何が必要なの?」ということを考えていくと,今のところこんな感じ。
Performance:実力に必要なもの
- スキル
- 体力
- 練習の継続
- 成長マインドセット
- 知識
Network:社会的なつながりに必要なもの
- 礼儀
- 発信力
- 結果と実績
- マーケティング
両方に影響を及ぼすもの
- 行動力
- 多様な経験
- 選択と戦略
- エンゲージメント
※細かい説明はニーズがあれば追記します。
と,自分の頭の中で考えていたことがバシッと図にできたのでテンションが上がっております。
こうやって掘り下げていくと,教える側が何を教えればいいのかが明らかになりますし,評価基準も定まってきます。
もちろんこれもアップデートされていくとは思いますが,自分の中でかなりスッキリまとまったので,2024年はこれを基準に頑張っていきます。
参考文献
- デイビッド・エプスタイン. RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる. 日経BP.
- アルバート=ラズロ・バラバシ. ザ・フォーミュラ 科学が解き明かした「成功の普遍的法則」. 光文社.
- 鈴木祐. 天才性が見つかる 才能の地図. きずな出版.