最近,TEDDY DAN氏がジャッジするバトルにけっこう出させてもらっているのですが,いつも同じこと言われます。「すごいレベルは上がってるんだけど,みんなリズムが同じ。もっと音楽をよく聴いて,いろんな音を拾って踊ってほしい」。
おっしゃっていることはよくわかります。でもなかなか出来ないんですよね。
最近は鳥取にもいろんなゲストの方が来てくれて,その度に僕らは「ヤバいヤバい」って言ってますけど,多分スキルの方しか見てない気がするんです。というかスキルに目がいってしまう。わかりやすいから。おそらくよく見るとマニアックな音の取り方をしてるんだろうな~と今日思いました。
というのも,今日たまたまGOGO BROTHERSのビデオをヘッドホンで,大音量で観てたんです。
GOGO BROTHERSと言ったら,今や日本を代表するロッカーでそのスキルは誰が見ても上手いって言うと思うんです。でもスキルだけじゃなかった。
大音量で聴いてるので,踊っている音がよく聞こえるんです。小さい音量では聞こえない音もよく聞こえる。GOGOはその全ての音で踊っていたんです。それを見て「DANさんがおっしゃってたことはこういうことだったのか」とわかりました。
僕らが踊る場合,聞こえやすい音,ビートだったりボーカルだったりでしか音にハメなかったりするから,ジャッジしてる側から見れば「みんなリズムが同じ」に見えるのでしょう。だからつまらない。
大御所と呼ばれる方々はそういうのを「フィーリング」とよく呼びます。音楽を感じて動け,とよく言います。今日はフィーリングについてのよい具体例を見ることが出来たので理解がまた深まりました。
僕は最近,ダンスにおいて「スキル」と「リズム」はそれぞれ違う柱だと考えています。前述の話は「リズム」の話です。
非常に「リズム」を重視した話なんですが,それでもやっぱり「スキル」っていうのは大事だなとも思ったんです。GOGOの「スキル」があるからこそあの「リズム」が生まれるのだなと。
ダンスっていうのはクラブで音に乗って動いているだけでもダンスです。これはこれで立派なダンスです。
ただダンサーはこうではいけない。「スキル」を磨いて,音に乗る手段を増やさなければならないのです。例えばヒットだったりステップだったり。
ダンサーを目指すなら「スキル」と「リズム」の両方の柱を昇華させていく必要がやっぱりありますね。
最後に,まとめとして知り合いの方の日記より引用。「魅せるためには技術がいるが,音楽を感じるからDANCEになる」。