素直に実行できる人が得られるご褒美
武井壮さんのYouTubeを見ていて,印象に残ってる話があります。
動画が消されたときのためにコアな部分を抜粋します。
・練習メニューを何とか頑張ってこなすことだけにフォーカスしている人がほとんど。この人たちは勝負にもならない。
・その1段上に,フォームを気にしながらそれを行う人がいる。
・さらに1段上に,どんな力の入れ方をすればいいのかを考える人がいる。
・さらに1段上に,このメニューで正しいのか,もっと効果が出る本数や距離やインターバルがないかを考える人がいる。
・さらに1段上に,それをやって痛めた身体が回復する,最も短い期間で回復するにはどういう作業が必要かを考える人がいる。
・与えられたメニューを何も考えずに,ただ自分が持ってる感覚と知識だけでこなして「これはダメだった」って言ってる人が多い。
・そういう人たちが「才能が〜」って言い出す。
これは人に教えるということを日常的にやっているイヤでも感じてしまうのですが,なんとなく「こなす」だけの人がほとんどです。
体感的には95%はそう。
僕がダンスを教えていて体感的に感じているのは
レベル1 レッスンにほとんど来ない人
レベル2 レッスンに通っているだけ,とりあえずその場にいるだけ
レベル3 レッスンに頑張って通っているけど,成果が出にくいタイプ
レベル4 レッスンに通っていればそれなりに上手くなれてしまうタイプ
レベル5 目標設定とそれを達成するための行動のアライメントが取れている人
レベル6 それらをすべて凌駕するような天才(サイタマみたいなやつ)
という感じかな。
もっと細かくわけることもできるけど,大ざっぱにはこんな感じ。
僕たち指導者がこういう分類をするのは,ただレベル分けして優劣をつけたいのではなく,適切な指導をするためです。
例えばレベル1の人が上手くなりたいって言ってきたら「とりあえずレッスンに来てね」と言えるし,レベル2の人が「なんでレッスンに来てるのに上手くならないんでしょう」と聞いてきてたら「それは無理ですね。なぜなら…」と説明できます。
ここで注目して欲しいのはレベル3とレベル4。
同じような練習をしていても,どうしても伸びが違う場合があります。
これはその人の能力なので,仕方がありません。
それはそれで冷静に認めないといけないのです。
多くの人から見て「あの人センスいいよね〜」って言われるのはだいたい「レベル4」の人たち。
だけどこのレベル4の人たちがわりと危険で,どこかで必ず伸び悩みます。
でも,今まで伸び悩んだ経験がないから,そこから抜け出すことができません。
そしてそれなりにできてしまうタイプなので,先生の言うことも聞いているようで聞いてません。
センスがよいために,せっかくのアドバイスを受け入れる素直さがないのです。
目指して欲しいのはレベル5であり,ここに到達するにはちょっと壁があります。
それは「素直さ」の壁です。
ただ聞き分けがいい,先生の言うことを静かに聞ける,というレベルではダメです。
素直に実行できるかどうか。
それが素直さです。
素直に実行した人のご褒美として,あとから「深い理解」がやってきます。
話を聞いて「わかりました」という表面的な理解ではなく「深い理解」です。
おそらくこのブログを読んだだけでも「表面的な理解」で留まります。
それくらい多くの人が到達できないレベルなんですよね。
今,試験的にレベル3の人たち数名とLINEグループを組んで,レベル5にいってもらおうという試みをやっております。
1年後にはほとんどの人をごぼう抜きできるかもしれません。
僕もいろいろ勉強させていただきます。