やったほうが良いに決まってる
数年前にバトルのジャッジをした時に,B-BOYの子がアドバイスを求めてきました。
いろいろコメントしたんですけど,その子が「パワームーブもできた方が良いですか?」って聞いてきたんです。
その子はブレイキンやってるけど,おもにフットワークで踊るダンサーでした。
そこでこの質問。
僕はこう答えました。
「できたほうが良いに決まってるよね?」
文章で書くと,なんだか脅してるように感じるかもしれませんが(笑)普通に言いました。
おそらくこの子は「できなくても自分ができることを貫けば良いよ」とかいう答えを期待していたのかもしれません。
ただ普通に考えて「できた方が良いか?」という質問の場合,「できた方が良い」という答え以外ってアリですか?
パワームーブもフットワークもトップロックもフリーズもできた方が良いに決まってるじゃないですか?
それを「パワームーブもできた方が良いですか?」と聞くこと自体おかしいと思うんですね。
好みがあるのはわかります。パワームーブよりもフットワークの方が好き。これならわかります。
でもだからと言って「できなくても良い」という発想は,めちゃくちゃ飛躍してる気がします。
わかります?
ヒップホップやってる子が「ポップもできた方が良いですか?」って聞いてきたら,「できた方が良い」ですよね。
ロッキングやってる子が「フロア系の動きできた方が良いですか?」って聞いてきたら,「できた方が良い」ですよね。
「筋トレってした方が良いですか?」⇒「やった方が良い」
「身体柔らかくないとダメですか?」⇒「柔らかい方が良い」
「挨拶できた方が良いですか?」⇒「できた方が人に好かれるよ」
おそらく「○○できた方が良いですか?」って聞いてくる人って,本当はそれをやりたくないんでしょうね。で,同意が欲しいんだと思います。それをやらなくてもいい「言い訳」や「理由」が欲しいんです。
で,たいていの人って,けっこう同意してくれるんです。なぜか。だからやらない。結果,上手くならない。このパターンの人はごまんといます。
もう1つおもしろいのが,「できる人」って「○○できた方が良いですか?」って言わないんですよ。そんな当たり前のことはさくっと実行しているんです。
「できる人」になりたかったら,少しずつ実行していってください。必ず変わります。