もし僕が受験生に戻ったら夏休みはどう過ごすか
エルンフォの生徒にも毎年受験生がいますし,今年からは「超効率勉強会」というのも主催していて,生徒と勉強についての話にもなるわけです。
勉強会に参加してくれている子は積極的に質問もしてくれるのでしっかりと答えるのですが,なんか学校の先生が言ってることがけっこうすごいというか,ヤバいというか。
「休みの日は1日10時間勉強しましょう」とか「ちょっと休憩が長いので減らしましょう」とか,ひどい場合だと「ダンスやめろ」って言われたりもしてたり。
もちろんこういう先生ばっかりじゃないでしょうけど(そう信じたい),ただ多くの大人は「やりなさい」しか言わず,それを具体的にどうすれば良いのかを教えてくれません。
「1日10時間勉強しろ」とは言うけど,1日10時間勉強する方法を教えてくれないわけです。そもそも1日10時間勉強することが本当に最適なのか,ということにはおそらく答えられないのではないでしょうか。
こういうのは根性論だと思うし,下手すればモラハラだなぁとか思ってしまうわけです。
ということで,今回はもし僕が今の知識のまま受験生になったら,夏休みをどういうスケジュールで過ごすかというのをお伝えしたいと思います。
まずスケジュールを提示して,なんでこんなスケジュールにしているのかということを解説もしていきます。
1日のスケジュール anがもし受験生だったらver.
まずは1日の平均的なタイムスケジュールから。
07:00 起床
07:30 運動(20分)
08:00 瞑想⇒シャワー
08:30 朝食
09:00 勉強(3時間/5〜6ポモ)
12:00 昼食
12:30 休憩(昼寝も含む)
15:30 勉強(2時間/3〜4ポモ)
17:30 夕食
19:30 ダンス
22:30 入浴⇒ストレッチ
23:00 明日の勉強のスケジュールをたてる
23:05 軽く勉強/自由
24:00 就寝
とりあえずこんな感じですかね。重要なところを解説していきます。
07:30 運動(20分)
まず朝は必ず運動します。運動することで1日の活力や集中力,生産性が上がるからです。
また朝運動した人たちは学校の成績も上がるというデータもあります(「0時限体育」で調べてみてください)。
どんな運動が良いのかはこちらの動画を参考にしてみてください。
もちろんこれは運動不足の人向けですが,これくらいでも十分です。学生ならもっと強度を上げても良いと思います。
08:30 朝食
僕は朝食を食べないですが,もし学生に戻ったらを想定していますので食べます。学生なら食べます。
とくに女子は1回の食事で食べられる量が少なめだと思うので,朝食は食べたほうが栄養はしっかりと摂れるでしょう。
09:00 勉強(3時間/5〜6ポモ)
午前中に3時間くらいやってしまいます。午前中は頭が冴えている時間なので,数学の問題とか,英語の長文とか,頭を使わなくてはいけない勉強を中心にやります。
「ポモ」と書いてあるのは「ポモドーロテクニック」の「ポモ」です。
ポモドーロテクニックについてはこちらの動画をご覧ください。
https://youtu.be/S5t8EdIOWts
僕の場合だと30分勉強して10分休憩というサイクル(=1ポモ)なので,これを5〜6回繰り返すとだいたい3時間になります。
12:30 自由・休憩(昼寝も含む)
昼食を食べたら自由時間です。休憩です。このあいだに昼寝も含みます。昼寝はできるかぎりしましょう。
昼食を食べたあとは,どうしても集中力がありません。眠くなりますし,あまり勉強に適した時間ではありません。
だからこの時間は思いきって休憩にあてます。
15:30 勉強(2時間/3〜4ポモ)
しっかり休憩したあとはしっかり勉強です。こういうメリハリが大事です。
19:30 ダンス
一応,僕が学生に戻ったということなのでこの時間はダンスのレッスンです(笑)
受験勉強があるから好きなことを諦めるって,僕からすればおかしいことなので,きちんと時間をとります。
22:30 入浴⇒ストレッチ
帰ったらすぐにお風呂に入ってからストレッチをします。このあたりはナイトルーティーンの動画がありますのでよろしければご覧ください。
23:00 明日の勉強のスケジュールをたてる
ストレッチが終わったら翌日の勉強のスケジュールをたてます。何をするのか,ということをざっと確認して書き残しておきます。
これをすることによって,不安がなくなり,睡眠の質も上がります。また翌日にあまり考えなくてもよいので良いスタートがきれます。
これに関してはこちらの動画をご覧ください。
https://youtu.be/ywJTMWpu2jI
23:05 軽く勉強/自由・休憩
やることやったらあとは眠くなるまでは自由です。この時間も勉強しても良いですが,やるなら暗記とか,軽めにします。
あまり細かい時間は決めないほうがよい
一応,スケジュールとしては時間を示していますが,あまり細かい時間にこだわりすぎないほうがよいです。
時間を決めすぎると,時間通りにいかなかったときにストレスになってしまいます。完璧主義の人はそこで諦めて終わりです。
なので基本的には「行動の順番」だけに着目してください。
例えば
・起床してから身体が起きてから運動
・運動が終わったら瞑想してシャワー,朝ご飯食べてから勉強
・6ポモ終わってからお昼ご飯
みたいな感じ。これなら例えば朝7時に起きれなくて9時に起きたとしてもスケジュールを実行できます。休憩時間もたっぷりとってるので,必要であればそこで調整すれば良いのです。
この行動の順番を習慣にしてしまうことが本当に大切なのです。
学校の先生への反論
冒頭で書いた,僕が聞いただけですが,複数の生徒たちが言っていた「学校の先生に言われたこと」について反論していきます。
1日10時間の勉強をするべきか?
「まず1日10時間勉強をするべきか」ということですが,僕ならしません。僕なら5時間までにします。
理由はいろいろありますが,まず人間の集中力はどんなに訓練された人でも4時間ほどしかもちません。訓練されてない人,いわゆる普通の学生なら10分ももたないと思っています。
ということは10時間勉強したとしても,最低でも6時間は集中できてないという状況になります。
また人間「時間がある」と思ったら,漫然と過ごしてしまう生き物です。10時間も時間があれば「ちょっとさぼってもいいだろ」と絶対に思います。その時点で絶対に集中できません。
それなら集中できそうな時間をしっかり集中し,それ以外の時間はしっかりと休み,しっかりと自由に過ごすというのがベターです。
こういうメリハリをつけないと勉強にも集中できないのです。集中していない勉強なんて無意味です。
休憩や自由な時間は悪なのか?
「休憩が多いから減らせ」というのは10時間勉強する前提だと,自由時間が減るはずなんです。それでもさらに休憩時間減らせって,ブラック企業の考え方そのものです。
例えば,仕事って週5が普通ですが,これを週4にして週休3日にしたほうが仕事の生産性はあがるというデータがあります(条件はありますが)。
これなら週5働くのと週4働くのはどっちが「最適」ですか? 週4ですよね?
個人的な意見ですが,僕なら「最適化」を目指します。時間かけたほうが成果がでないなら時間かけないことを選びます。当たり前ですけど。
またもっと重要なのは,集中力はスマホのバッテリーと同じようなもので,朝起きた時点で100%で,それがじょじょに減っていくというイメージです。
それを休憩によって充電して回復させているのです。だから休憩なしで勉強とか効率が悪すぎるのです。
もっと目から鱗なことをお伝えします。僕が推奨している勉強法「ポモドーロテクニック」なのですが,25分勉強して5分休憩するというサイクルをずっと続けていくという方法です(僕はアレンジして30分勉強で10分休憩にしてます)。
これをすると25分集中して,徐々におちた集中力を5分の休憩で回復できるのです。で,また25分の集中モードに入る…というのを繰り返していきます。
これをもうちょっとかみ砕いて説明すると,集中して,リラックスして,また集中して…というふうに「集中をスイッチを入れる頻度が多くなる」んですよ。ということは「短時間で集中する練習を何回もしている」ということになるんですよ。
基本的に練習は1回に何時間もするよりは短時間の何回もするほうが良いです。「2時間勉強して休憩」だと集中スイッチを入れるのは1回だけ,しかしポモドーロテクニックだと2時間は4サイクル分なので,集中スイッチを入れるのは4回,実に4倍差があります。乱暴に言えば,4倍集中できて,4倍生産性が上がるのです。
ということで,休憩は積極的にやったほうが良いです。ただ勉強中の休憩は10分くらいまでにして,午後にまとめて一気にとりましょう。
受験勉強のために好きなことをやめたほうがよいのか?
受験勉強のためにダンスやめる人は本当に多いですよね。おそらくこれは学校の先生や親からの洗脳で「受験のためなら好きなことでもやめなければならない」と思わされているからだと思います。
ようするに学校教育はアップデートされておらず,それに影響を受けている親や子供もアップデートできてないということなのです。
はっきり言って「受験勉強があるから今までの生活を変える」というのは子供にとって大きなストレスになるのです。
これに関してはこのツイートを見てもらうとハッとするかもしれません。
【大きな成功は、何気ない日々の延長線上にあるって話。】2/4 pic.twitter.com/FdO8UGEq4E
— ドラゴン桜2(公式)11巻7/20(月)発売🎉 (@mita_norifusa) July 29, 2020
もちろん優先順位を決める必要はあるので,ダンスの時間を減らす必要性はあります。ですが,それで「やめる」って,非常に極端だなと思います。なぜ「ゼロか100か」なんでしょうか。
親は受験生にどう接すれば良いのか
どうしても親は我が子に「勉強しなさい」と言ってしまうと思います。まあそのへんの枝葉のことは親子関係によるので僕が言うことはありません。
僕がおすすめする「受験生である我が子への接し方」なんですが「親も何か勉強する」ことですね。
普段背中を見せていない人に何を言われても子供の心には響きませんが,親も何か勉強して,その勉強する姿勢を見せていたら言葉も響くと思うし,勝手に勉強するようになると思います。
親子関係に限らず,自分のことを棚に上げて他人にいろいろ指図する人多すぎですよ。それで人を動かせると思っている時点で危険な思考だと思います。
お子様は受験勉強で特別扱いされ,家で「孤独」になってるんですよ。だったら一緒に頑張ってくれる人が家にいればなんと心強いことか。
ぜひ考えてみてください。
まとめ
ということで「僕が受験生だったら夏休みをどう過ごすのか」ということを解説していきました。
・勉強は最大でも1日5時間
・休憩はしっかりとる
・好きなこともしっかりやる
ざっと言えばこんな感じ。参考にしていただければ幸いです。