考察

子どもに夏休みの宿題を自主的にやってもらうためにはどうすればいいのか?

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夏休み中盤ですね。小学生のお子様を持つ親御さんたちは「子どもの夏休みの宿題」について頭を悩ませていることでしょう。だいたい悩んでいる内容としては

  • 子どもが宿題をやらない
  • 一日中ダラダラしている
  • 「計画的にやればいいのに」とモヤモヤしている
  • 口出しをしてしまう

ということで、今回の夏休みで山田家が試していることをシェアします。

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スモールサイドゲーム(SSG)戦略

結論から言えば「スモールサイドゲーム(SSG)戦略」をやっています。SSGっていうのはサッカーでよく使われる用語なんですけど、人数、フィールドサイズ、ルールを制限して簡略化した実戦形式の練習のことです。

例えば、サッカーは11対11なんですけど、これを5対5にして、フィールドも狭くして、時間も短くして実践形式で練習します。本当はこれに「制約」をいろいろつけて目的をもって練習するのですがざっくりこんな理解でOKです。

これを「子どもが夏休みの宿題」というタスクに適用すると以下のような感じになります。

  • 3〜4日で「ここまで終わらせる」というゴールを課題として提示する

これだけです。例えば、8/3の時点で遅れていたので

  • 8/6までに追いつく

という課題だけ設定しました。あとは口出しなどしません。午前中にエルンフォに連れていって宿題しやすい環境とかは設定しましたが、そこで宿題をしろとは言いませんでした。

子どもの行動を規定しすぎるな

これはようするに「課題をクリアすれば、それまで途中経過どのように進めようと問題としない」と親も腹も括ることです。

どうも口出しする大人っていうのは「目的を達成するための過程も規定したがる」傾向があるようです。これって親切そうに見えますがかなり有害です。子どもが試行錯誤し、それが失敗に繋がったのか成功につながったのかというフィードバックを得ることを阻害するからです。

フィードバックっていうのは頻度が高過ぎてもダメなので、親が近くで口出ししまくるっていうのはやめたほうが良いということです。

上手くいかなかったら反省会をする

最初に僕が出した課題が「8/6までに追いつく」だったのですが、結局8/6にギリギリにできました。これは大人の視点からすると「もっと上手く配分してやればそんなに焦ることなくなるのに」と思うかもしれませんが、言いません。

これはもし課題をクリアできなかったときに「反省会」を実施して考えさせます。例えば「なんでこの課題を達成できなかったと思う?」と考えさせ、ノートの左側に全部書かせます。そうするとおそらく「最初の2日間でちょっとしかやらなかったから」って出てくるはず。で、でてきたらノートの右側に「どうやったら今回の失敗を克服できるのか」ってとこまで書かせます。

これ書かせないと「忘れる」んです。僕もそうでしたが、最終日に宿題できてないってことがおそらく10年以上続きました。それは毎年反省するんでしょうが、書いてないから忘れるんです。

あとは難易度調整

なんでもそうですが、人を育てるときに最も重要なのは「難易度調整」です。最初は「3日間で4日分」という課題だったのですが、次の課題は「4日間で6日分」みたいに難易度調整してあげるんです。これがけっこう難しい。

例えば、僕の友だちはパーソナルトレーニングを受けてたのですが、ケガをしてしまいダンスが1年間できなくなりました。これはそのトレーナーの「負荷設定」が強過ぎたってことなんです。プロでもこうやってミスりがち、もしくはそこまで考えてないのが「難易度調整」なんです。

僕もレッスンをしているときにむちゃくちゃ考えていますが、納得いったことなんてありません。これは毎回少しずつ調整するしかありません。

ただ余談ですが、今回夏休みの宿題でSSGをやってみて思ったのが「夏休みの宿題多すぎじゃね?」ってことです。なんか子どもたちの能力を上げるような課題がほとんどないのに、量だけやたら多いなって感じました。というように学校の先生でも難易度調整っていうのはできないってのが現状ですね。

絶対にやらないほうがいいこと

まず朝から晩まで小言を言うのはやめたほうがいいでしょうし、「宿題やりなさい!」とか「午前中にやってしまったら楽でしょう」とか、とにかく大人の常識を押しつけるのはやめましょう。ほとんど徒労に終わり、人間関係が悪化するだけです。

説教で子どもに伝えるよりも、課題を設定してあげましょう。それだけでいいです。

あとは「放置」もやめましょう。よく夏休みの最初から最後まで何も関与せずに「本人のことだから」というのも無視しすぎだし、失敗経験が大きくなりすぎて子どもの脳がパニックを起こし、問題解決に向かいません。

山田家がやっているのは40日間ある夏休みを10分の1のSSGと設定して「3〜4日でここまでやる」っていう「ミニ夏休み」を経験させているわけです。3日くらいのミスなら子どもは解決に向かって行動しやすいはず。

口出しのしすぎは過保護傾向が強いし、放置は当然、放任・ネグレクト傾向が強いですよね。でも極端な方向に向かうほうが楽なので、大人も「どっちか思考」に偏りがち。でも狙うのはいつだってその間なんですよ。

自分でつかんだ答えなら、一生忘れない

アオアシ」っていうサッカー漫画がこの「SSG」を学べる良い漫画なのですが、この漫画の中の名言が「自分でつかんだ答えなら、一生忘れない」です。

だいたい世の中の大人は「自分の答えを押しつける」傾向があります。でも自分の人生を思い返してみて欲しいのですが、自分が成長したときにって課題に向き合って自分で答えをつかんだときじゃなかったですか?

もちろん言語で伝える教育がまったく必要ないとはいいませんが、もっと減らすべきです。理想は15〜25%まで言語で基礎的なことを教えて、あとは課題を与えて、課題をやらせるっていう方向にシフトしたほうがいいでしょうね。

もちろんこれは多くの人の直感に反するでしょう。Aゼミはこれをやっていたのですが、やはり理解されませんでした。でも少しずつでも変化していかないと壁がきたときに壁を越えることができない人間になってしまいます。

僕はどうせ生きるなら「より良い人生」を生きて欲しいから、そのためにいろいろ工夫し続けますよ。

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ABOUT ME
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鳥取ダンススクールエルンフォ代表
鳥取市でストリートダンスを教えています。
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