「メモの魔力」から学ぶ,主体性の具体例
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この記事の内容のことに気付いたことをきっかけで,自己観察とか生徒の観察とかをしていると,やっぱりあってるかなって思います。
上手くなりやすい人は「主体的」で,上手くなりにくい人は「受け身的」です。
ただこうやって書くと「私は受け身だからダメなんだ」とか「自分は主体的なつもりだけど上手くならない」とか考える人もいると思います。
主体的とか受け身的とかって「どっちかの二元論じゃない」と思うのです。
例えば上手いと下手。あの人は上手いあの人は下手。
でも上手いの中でもさらにレベルがあるわけです。幽遊白書のS級妖怪の中でも実力はピンキリのように。
だから「どれくらい主体的か」とか「どれくらい受け身か」というほうが表現としては合ってると思います。
その枠組みを作ることも意味があることだと思うのですが,今回は「これができればかなり上にいけるんじゃない?」という主体的なレベルを紹介したいと思います。
前田裕二の「メモの魔力」を読んで
SHOWROOMの創業者,前田裕二さんの「メモの魔力」を読んで,以下の枠組みが出てきました。
ファクト(事実)→抽象化→転用
簡単に言うと,ある事実(ファクト)があって,「それって結局どういうこと?」ということを深く考え(抽象化),それを別のケースで応用する(転用)ということです。
これができる人はたぶんかなり上位にいけると思っています。
ダンスで置き換えると,
ファクト:ランニングマンというステップを習う
抽象化:&(エン)でしっかりと足を上げることが重要
転用:じゃあトーンワップというステップでもやってみよう
という流れを自分でできる人です。
レッスンを受けたことがある人は自分のことを思い返してみてください。だいたい「ファクト」の時点で終わってませんか?
「今日はランニングマンというステップを習った」で終わってるでしょう。
僕がここ12年レッスンをしてきても,ここまでできる人はいなかったのではないでしょうか。
近いことをやってるなっていう人も何人かいましたけど,おそらく無意識だし,徹底はされてませんでした。でもそれだけでも他の人よりははるかに上手くなってました。
ちなみにこれ僕はできるタイプです。でも今まで言語化はできておらず,自分の中にふわふわとしているつかみどころがない概念だったので,徹底はできていなかったと思います。
今回「メモの魔力」を読んで,しっかりと言語化できたのでこれからはできるだけ徹底していけると思います。
さらにQumaさんは僕よりも抽象化と転用ができていると感じています。Qumaさん本人が意識されているかどうかはわかりませんが,例えばQumaさん自身は学んだことを発展させてバリエーションを増やしたりしています。
人に教える立場のものとして
この本を読んで,では人に教える立場のインストラクターはどういう指導をすれば良さそうか,というのが見えてきますよね。
生徒が習ったことを抽象化して,転用できるように支援してみれば良いと思います。
具体的な方法に関しては,皆さんが試行錯誤してみてください。
人から学ぶ立場のものとして
さらに人から学ぶ立場(生徒)であれば,今回の枠組みを意識して練習していけば,簡単に人よりも上に行けると思います。
なぜならほとんどの人はここまでしない(=受け身)からです。
これを実行するためにはおそらくダンスノートは必須です。
ダンスノートにはこんな感じで書けば良いと思います。
ランニングマンの注意
・&(エン)でしっかりと足を上げる→これってトーンワップにも使えるかも
ということで,参考になれば幸いです。
今回紹介した本はこちらです。
↓
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
「習ったことを使えるか」ということはとても重要です。こちらの記事もどうぞ。