考察

練習の「質」というのがわかったかもしれない

今までに練習の質と量の話はたくさんしてきました。

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ざっと探しただけでもこれくらい。

練習の質と量,どちらも大切です。これは間違いありません。

しかし,量のことはけっこうわかりやすいのですが,質ってなんだろう?ってずっと思ってました。実は。

量は数値化できるけど,質は数値化できないので,自分の中で説明できるけどなんかもやもやしている気分でした。

 

ところが最近,本やら講義系の動画やらをやたらと視聴しながら勉強していると,やっと自分の中で納得がいく表現が見つかりました。

 

それは「主体性」と「受け身」という言葉。

 

世の中にはいろんな「勉強法」があるのですが,実際に効果が実証されている勉強法はそこまで多くないとのこと。

そして,効果がある勉強法と効果が薄い勉強法の特徴をまとめてみると,効果がある勉強法は,学習者が主体性を発揮しているものだったのに対し,効果がない勉強法は,学習者が受け身であるという特徴が浮かび上がってきたのです。

 

例えば効果がある勉強法は「検索学習」と言われ,簡単に言うと「頑張って思い出そうとする」要素が入った学習法です。

クイズ形式とか,そういう類いのものですね。

 

※検索学習に関してはこちらの記事が詳しく解説してくれています。

⇒ 学習法の統一王者、それは「検索練習」

 

対して効果が薄い勉強法とかは「教科書に線を引く」のようなやった気になったり,受け身要素が入っている学習法だったということです。まあ世の中に広く知られている勉強法のほとんどは受け身の要素が多分に入っており,けっこう効果がないものが多いみたいです(○ピードラーニングとかどうなんでしょうね)。

 

要するに「受け身」だと上手くならないってことです。

例えば,同じフリーパスでレッスンに通っていても,上手くなる人とならない人がいます。この違いは「主体的か,受け身か」だったということです。思い当たる節はありますね。

 

主体性とは何か?

主体性というのは「自分の意志・判断で行動しようとする態度(デジタル大辞泉)」ということで,主体的な人というのは「自分の意思・判断に基づいて行動する人(デジタル大辞泉)」ということのようです。

 

では具体的には主体的とはどんな場面で観察できるのでしょうか?

 

いきなり子供のときから主体的というのは難しいかもしれませんから,まずはレッスンでやったことを家で練習してくる,これは主体性のスタートかもしれません。

初めは先生や親が促すかもしれませんが,だんだん自主的にするようになると主体性が少しずつ育まれてきた証拠でしょう。

さらにだんだん慣れてくると,自分の動きに納得できなくなって,先生に質問してくるかもしれませんし,自分で上手い人を観察するようになるかもしれません。これはかなり高度な主体性の発揮の仕方だと思います。

ついには自分の状況や実力をしっかり把握し,そこで自分が欲しい情報を求めてレッスンに通うようになったり,ワークショップに行ったりするでしょう。ここまでくると素晴らしいです。

 

逆に受け身の子はとりあえずレッスンの場にいて,一生懸命やってるように見せるかもしれませんが,集中してなかったり,本当に1対1で手取り足取り教えないとやらない子もいます。

家でも練習してこないので,次に来たときも振付など覚えてないのでついてこれず,周りの子からどんどん遅れていき,モチベーションも下がっていくでしょう。

 

なぜ主体性が質につながるのか?

ではなぜ主体性が質を考えたのかということを説明します。

 

主体的であると,自動的に2つのことがついてきます。

それが「集中力」と「ターゲッティング」です。

 

集中力はわかると思います。主体的で自ら学ぶ姿勢があるから,集中は自然としていることでしょう。

 

もう1つ大事なのは「ターゲッティング」,ようするに「このレッスンでは○○を目標にしながら受けよう」という獲得したいものとそれに対する行動目標が自動的に設定されるということです。

ようするに「ぼーっと受けることがない」ということですね。

 

実際は,ターゲッティングはほとんどの人はできてないでしょう。大人でインストラクターレベルの人だと自然にできますが,普通の大人でもできてない人のほうが多いです。

「主体性を発揮している」「受け身ではない」ということは,練習の質というものとイコールと考えてもよいと思います。

 

ではどうすればよいのか?

これがわかれば,まず生徒の立場であれば,受け身では上手くならないということを理解し,主体性を発揮する方向に自分を持っていくしかないでしょう。

そして,指導者は生徒が主体性を発揮できる人間になるための指導に切り替えるべきです。

具体的な方法については,僕はいくつか実践していますが,まあインストラクターの皆さんはそれも主体的に勉強して自分で試行錯誤してみてください。ここで書いてしまうと,知ったことで満足してしまう受け身な人をつくってしまうかもしれませんし。

主体性レベルが100の人っていうのはなかなかいないと思いますので,そのポイントをいかに積み上げて主体性の方向にその人を向かわせるかという方針でよいと思います。

 

まとめ

この記事を読んで「当たり前のこと書いてるやん」って思う人も多いかもしれませんが,当たり前のことを科学的に証明されたことから導き出すのはかなり価値が高いんですよね。

ここからチェックリストとかも作成できるし,それに沿って教育する対象が伸びにくいか伸びやすいかを判断できます。

そして今どの状態にいるのかというのが把握できれば,それに合わせた指導もできるわけですし。

 

もし「当たり前のこと」と言ってる人がいて,そこから自分の教育に活かしてない人がいるとしたら,その人は残念ながら主体性を発揮できていない受け身な人間です。

ということで,僕は主体性を発揮して,この当たり前のことから自分の指導や練習に活かしていきます。