自主練タイムでの変化
僕のレッスンでは「自主練タイム」をよく設けます。
目的は生徒が各自で今学んだことを消化するためだったり,ある程度理解してないまま進むのもよくないだろうし,受け身ばっかりで言われたことをやらされるばっかりでも上手くなりにくいですし,飽きもくるでしょうし,とにかくいろいろな目的がありますし,メリットもあります。
ただやっぱり自主練習って難しいみたいで,ほとんどの人はただ動いてるだけで,自主練習をやった気になっています。
ぼーっと突っ立てるだけだと怒られるのでとりあえずやってる,という人が多いかな。やっぱり(でもそんなことでは怒りませんよw)。
自主練習をやっていても,思考停止している状態だったらやってる意味がありません。やった気になってるだけです。やはり頭をフル回転して練習しないといけないわけです。
そんな中でちょっと様子を見ていたら,鏡に背中を向けて,スタジオの後ろのほうを向いて練習し始めた子がいました。
これってとてもよい方法だと思います。ちょっと解説すると,鏡を見て練習ばかりしていると弊害があります。
例えば,鏡をずっと見てるので,首が鏡の方向を見るように固定されてしまうんですよね。だから自然に首の方向を決めるということができず,とても違和感があったりします。
他にも鏡を見ていると,他の友達のダンスもちら見できるじゃないですか。だから自分で振付を覚えてなかったりすることが多々あります。
全員で踊ると振付が踊れるのに,鏡を見ずに踊る(=他の人の踊りが見えない状態)とか,1人で踊らせてみると,全然踊れないということがあります。
なぜならみんなで踊っているときは目の端で他の人を無意識に見ていて,それに体が反応して踊れているだけなんです。だから1人で踊らせてみると,振付も覚えてないし,音も外しているし(本当に4カウントくらいずれることもある)。
で,そういうのも少しずつ指摘してたんですよね。それが少し響いたのか,思い出したのか,急に後ろを向いて練習をし始めました。
これは思考停止しているとできない行動じゃないですか。これを見た瞬間,「おっ,ちょっと変わったな」と思いました。
人間って変わると,行動が変わります。というか,実は人を評価する立場からすれば「行動」で評価するしかないんですよね。
生徒がグッと上手くなってるときって,その前の行動が必ず変化しています。これがおもしろんです。だから教育っておもしろんですよね。指導者って人のそういう変化が見たいんです。
だからこそ,僕はその人の行動をめっちゃ見てます。そして,行動が変化したら気付きます。
その人の思考が行動に出たとき,とても輝くんですよね〜その輝きをもっと見たいです。
【追記】
自主練習についてちょっと触れましたが,自主練習ってけっこう難しいです。ほとんどの人が「動いてるだけ」で練習になってないです。そんなことを書いてます。
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